ラット・マウスの非観血血圧計/心電図解析システム









サポート


ここでは、導入後よく聞かれる項目をまとめました。
お問い合わせの前にお読みになり、参考にしてください。







血圧測定のポイント

  測定する前のラットの準備

  • 測定には、あまり人のいない、静かで暖かい場所が適しています。
  • 動物室と測定する場所が異なる場合は予め測定場所に移してラットをその環境に慣らすようにして下さい。20~30分経つと落ち着いてきます。
  • 測定する部屋の温度が低ければ測定できるまでの時間が長くなりますので注意して下さい。
  • 保温器の温度設定(38~39℃)、室温が25,26℃以上あれば、早く測定できます。
  • 逆にそれ以下の場合、保温器にラットを入れてから測定できるまで時間がかかることがあります。
  • 室温20℃以下では測定出来ません。
  • ラットは床には置かないようにしましょう。BP-98Aと同じ位の高さの台に置いて下さい。
  • 室温が、高さにより差があるのと、ラットが落ち着きません。
  • 測定位置に空調設備等の風が直接当たるような場所は避けて下さい。ラットはなるべく風の当たらない場所において測定して下さい。


  測定中のポイント

  • センサー付ける位置
  • 原則として尾根部です。尻尾が太く尾根部まで入らない場合は、しっぽの中央よりラットの尾根部よりであれば概ねOKです。
  • 1匹の測定時間
  • 1匹の測定は3~5回の測定でラット(300g前後)で15分、マウスで5分が目安です。
  • それ以上測定に時間がかかる場合は、測定の環境に問題があります。ラットが大きいと時間がかかります。
  • 測定に時間がかかる場合
  • 測定する動物をポケットに入れてから、なかなか測定出来ず、30分以上測定に時間がかかる場合は、一旦ポケットから出して、時間をあけて再度測定し直してください。脈波が小さい場合、設定温度を1,2℃高めに設定して下さい。
  • オートスタートしない
  • ラットを自動モードで測定する場合、オートスタートに時間がかかる時、強制的に1回スタート させると、
  • 2回目以降スタートしやすくなることがあります。
  • 血圧の低い動物と加圧上限値
  • 低い血圧の動物を測定する場合は、加圧の上限値を高くしすぎたり、自動加圧をONにすると、 エラーで測定出来ないことがあります。
  • その場合、加圧の上限値を下げ、自動加圧をOFFにします。
  • マウスの心拍と不整脈
  • マウスを測定する時、ポケットにきつく入れたり、長時間入れ過ぎると、不整脈を起こしたり、徐脈を起こしたりすることがあります。
  • ストレスをかけずに短時間で測定します。マウスは手動モードで測定します。
  • マウスが自動モードで測定出来ない場合、手動モードで測定します。マウスはラットに比べ動きが激しく、自動で測定すると時間がかかります。
  • 波形が安定したら、強制的にスタートし測定します。
  • 麻酔下での測定
  • 麻酔下では通常麻酔をかける前の状態が保持されますので、麻酔をかける前に測定して、尾動脈の血流を確保します。
  • この後、麻酔をかけて体温が低下しないように保温して測定可能な状態を保つようにします。実験中の保温をしなければ、体温も血圧もだんだん下がります。
  • (麻酔剤によっては測定がしにくくなるものもあります。この様な場合は、本体の設定の「平均、最低圧 測定」を「OFF」にして、
  • 最高血圧のみを測定する様にします。この場合は「自動スタート」を 「OFF」にして、脈波感度を測定可能になるまで上げて(▲を押す)使用します。
  • 脈波が小さくて測定できない
  • 長い時間保温しても、ERRLOで脈波が小さく測定できない場合は、心拍数と最高血圧のみ測定することが出来ます。
  • 本体の設定の「平均、最低圧 測定」を「OFF」にして、最高血圧のみを測定する様にします。この場合は「自動スタート」を 「OFF」にして、脈波感度を測定可能になるまで上げて(▲を押す)使用します。

エラーメッセージとその対応方法

測定終了時のエラーには次の様なものがあります。

エラー 
意味 

対策

ERR LO しっぽの血流量が少なく、脈波が小さいため測定できない。
減圧時に振動しない。
■保温器の設定温度を確認し、少し時間を待ってスタートします。
■脈波の感度が「2」になっていたら「3」にすると測定できることがあります。 
■暫くしても測定できない場合は、オートスタートを「OFF」にして、感度を「4」に上げて測定します。 
Err Hi
脈波が大き過ぎて、
減圧時に脈波の振動がオーバースケールした。
■▼キーで脈波の感度を小さく「1」にして再度測定します。
■オートスタートしない場合は、スタートを押して下さい。 
Err 1 リズムのばらつきが大きい。ラットが動いたか、しっぽが動いた。
ノイズが入った。

■ラットの落ち着きを待って再度測定します。測定中は装置近くで人が動いたりしないようにします。
(ノイズとしては、(1)動物が動いたり、(2)外来光の変化によるものがあります。)

Err 2 異常な振動が起こった。
血流が少なく充分振動しないか血流量が変化して安定しない。
または、加圧上限値の圧力で脈波が完全に止まっていない。

■センサーの位置と、保定台の位置を確認して再度測定します。
■加圧上限値を20mmHg程度高めに設定します。
■少し時間をおいて測定します。

Err 3
近似曲線エラー。
近似曲線のあてはめができなかった。

■センサーの位置を確認して再度測定する。血流量が変化して安定しないことも考えられます。
■ 少し時間をおいて測定します。

Err 4 減圧スピードの異常。 ■カフが空気もれを起こしていないか、カフセンサーの適応外のラットを測定していないか確認します。
■カフに異常があればカフを交換します。 

Air Err カフセンサーの空気漏れか、
カフセンサーが本体に接続されていない。
■カフセンサーの接続、空気漏れを確認します。
■カフに異常があればカフを交換します。 


※エラーの「1」は、呼吸や体動が原因となっている場合が多いので、センサーとしっぽのセット、保定台の位置を確認して再度測定して下さい。
※エラーの「2、3」は、尾動脈の血流が少ないか、血流量の変化が大きいも考えられます。
 脈波が安定するか、センサーとしっぽのセット、保定台の位置を確認して再度測定して下さい。
※その他のエラーは、対処してもエラーが発生するようであれば、本体の故障が考えられます。

カフセンサーの本体からの取り外し

本体からの取り外し

カフセンサーのコネクタの金属部(A)をつまみ、手前に引きコネクタのロックを解除します。
この時にコネクタを回転させたり、無理に引きぬくと、内部で断線したり接触不良の原因となりますから注意して下さい。
金属部にはバネが入っていてスライドします。


bp98a_caf.gif



カフセンサーの取付け
カフセンサーのコネクタのゴム部(B)をつまみ、軽く本体コネクタに押しつけながら回転させるとコネクタのオス、メスのかみ合った位置で、
コネクタが奥に入り、さらに押しこむとカチッと音がしてロックされます。



トラブルシュ―ト

初期のトラブル

現象  確認事項

対策
 

電源スイッチを入れても何も表示しないか、
正しい表示にならない。

■電源コードが正しく接続されていますか。
■電源100Vがきていますか。 
■本体の故障が考えられます。修理を依頼して下さい。

センサーを接続してしっぽをセンサーにセットしても、
左上の「err」表示が消えない。

■センサーのコネクターが正しくセットされていますか。
■ しっぽに合ったセンサーを使用していますか。
■センサーの故障が考えられます。

測定中のトラブル(動物がおとなしくしている時)

現象  確認事項

対策
 
暫くしても脈波が大きくなってこない。


■保温器の設定を確認して、加温筒が温まっていますか。
■室温や設定温度が低すぎたり、動物に空調の風が当たったりしていませんか。 
■しっぽが冷たい状態ではないですか。 
 
■保温器の扱い方と、設定温度を確認して下さい。

暫くしても脈波が小さく、
心拍を正しく検出しないためオートスタートしない。
(一定のリズムにならない)

■センサーが正しくセットされていますか。
■しっぽが冷たい状態ではないですか。 
■感度が「2」の時は、「3」にして下さい。
OKマークが出ているようであれば「スタート」を押して測定して下さい。
強制的に測定するには、オートスタートを「OFF」にして、
感度を「4」にして測定して下さい。


通信ソフト(BPST-1)でパソコンと接続している時のトラブル

現象  確認事項

対策
 

脈波のモニター等ができない。


■232Cケーブルが正しく接続されていますか。
■BP-98A本体の設定で「232C」が「on」になっていますか。
■WINDOWSでは、COMを確認します。
 
■ケーブルの接続と、本体の設定を確認して下さい。
通信ソフトのCOMの番号をパソコンのCOMに合わせます。

データの記録や、編集結果の書き込みで「エラー」になる。

■フォーマットしたフロッピーを使用していますか。
■ライトプロテクトされていませんか。 
■フロッピーを確認して下さい。
フロッピーを新しいものに替えて下さい。
パソコンでのプリントアウトができない。 ■プリンターとの接続及び、設定は正しいですか。
■プリンタードライバーの指定がされていますか
(MSDOS Ver3.0以上で使用時)、インストールされていますか。 

■接続を確認して下さい。
CONFIG.SYSでプリンタードライバーを指定して下さい。
WINDOWSの場合、プリンタドライバをインストールし、
プロパテイの設定を確認して下さい。
 
パソコン画面に波形がでない。 ■プリンターとの接続及び、設定は正しいですか。
■プリンタードライバーの指定がされていますか
(MSDOS Ver3.0以上で使用時)、インストールされていますか。 

■接続を確認して下さい。
CONFIG.SYSでプリンタードライバーを指定して下さい。
WINDOWSの場合、プリンタドライバをインストールし、
プロパテイの設定を確認して下さい。